地盤沈下修正
沈下修正工事とは
地盤沈下修正工事は、その名の通り沈下してしまった建物の傾きをなくし、水平に戻す工事です。
地盤沈下がおこる原因として、【地下水の過剰揚水】【軟弱地盤での増築】【地震】などがあります。
一度沈下が発生してしまうと元の高さまで戻ることはなく、建物の破壊、建物周辺に埋設してあるガス管や水道管などの破損の原因となります。
最近こんな症状が・・・
「室内ドアが勝手に開閉する」「立ちくらみ・めまい等が時々ある」「頭痛・腰痛・睡眠不足が頻繁におこる」これらの症状がある場合、お住まいの住宅が傾いているかもしれません。
そんな時はまず地盤調査をお奨めします。
備えあれば憂いなし?
せっかく建てた住宅も、月日が経つと共に、建物にも負担がかかり劣化していきます。
それは地盤にも同じことが言えます。また、近年日本は地震が多発していることもあり、地盤が緩んできているのも事実です。
いくら建物を強化しても、地盤が不安定では意味がありません。
大事な住まいが倒れる前に、弊社では沈下前の鋼管による支持をお奨めしています。
工法の種類
地盤沈下修正の方法にはこの他にも色々な工法があり、ケースに応じて最適な方法をご提案しています。
アンダーピニング鋼管杭圧入工法
基礎の周囲に作業スペースとなる穴を掘り、油圧ジャッキを用いて鋼管を支持層(硬い地盤)まで打設します。
軟らかい地盤には建物自身の重さで鋼管が貫入します。鋼管が支持層に達しても打設を続けると、今度は逆に建物が持ち上がります。
全ての打設が終了したら、油圧ジャッキで建物の傾きを修正・固定し、油圧ジャッキをはずして鋼管で補強した後、土を埋め戻します。
基礎下の隙間や鋼管の周辺には、モルタルを注入して補強します。
①穴の掘削作業
基礎の横に、作業スペースとなる穴を掘ります。
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②銅管打設作業
短くした鋼管を使い、建物の重さを利用して油圧ジャッキで打設します。
支持層(硬い地盤)に鋼管が届かない場合は、新たな鋼管を溶接して支持層まで到達させます。
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③地盤沈下修正
油圧ジャッキを用いて建物を水平な状態に修正します。
※水平になるまで複数個所行います。
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④流動化処理土注入
埋め戻しの後、補強のために鋼管と基礎との結合部分に流動化処理土を注入し完了です。
作業穴の掘削
鋼管
ジャッキアップ後
流動化処理土注入
特徴
- 固い地盤の反力を利用する為、再沈下のリスクが低い。
- 仮住まいの必要なし。
- ベタ基礎・布基礎ともに適用可能。
工期 | 3週間〜4週間程度 |
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参考工事価格 | 500万円(税込) |
耐圧盤工法
礎下に穴を掘り、耐圧盤を用いて、仮想支持層とします。耐圧盤の上に鋼管を溶接し、油圧ジャッキで建物の傾きを修正・固定します。
仕上げは、鋼管杭圧入工法と同じになります。
①穴の掘削作業
基礎の横に、作業スペースとなる穴を掘ります。
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②耐圧盤設置作業
基礎の下を掘削後、耐圧盤を置きそこに油圧ジャッキを設置します。
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③地盤沈下修正
油圧ジャッキの反力により建物を持ち上げます。
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④流動化処理土注入
埋め戻しの後、補強のために流動化処理土を注入し、完了です。
作業穴の掘削
耐圧盤&治具設置
ジャッキアップ後
流動化処理土注入
特徴
- アンダーピニング鋼管圧入工法に比べると工期が短くコストも安い。
- 仮住まいの必要なし。
- 基本的には不動沈下が終わった状態であることが条件。
- 表層部にN値5以上あれば施工可能。
- ベタ基礎・布基礎ともに適用可能。
工期 | 2週間〜3週間程度 |
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参考工事価格 | 400万円(税込) |
土台上げ工法
柱横の基礎立上りをハツり、アンカーボルトを切断、そこに油圧ジャッキを用いて、建物の傾きを修正・固定します。
仕上げは、スペーサーなどの固定金具で固定し、補強金具の取り付けを行い、アンカーを溶接して、モルタルにて仕上げます。
①切り離し作業
アンカーボルト等を開放し、基礎と土台を切り離します。
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②油圧ジャッキ設置作業
鉄板を差し込みジャッキを設置します。
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③水平修復作業
油圧ジャッキの反力により、建物を持ち上げ水平修復をします。
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④復旧充填作業
アンカーボルトを復旧、ジャッキUPで発生した隙間をモルタル補修します。
特徴
- 掘削作業がない為、他の工法に比べて安価。
- 仮住まいの必要なし。
- 地盤の補強効果はない為、これ以上沈まないことが条件。
- ベタ基礎・布基礎ともに適用可能。
工期 | 1週間程度 |
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参考工事価格 | 150万円(税込) |
※上記3種類の工法の価格は木造2階延床面積130㎡、最大沈下箇所15cmの場合であり、地盤調査等をしたのち正式なお見積りを作成させて頂きます。